「学び」
(特非)日本空手道不動会 副会長 角谷智久
ひな鳥は卵から孵るとき、最初に見た生き物を親だと思い込むそうです。
例えば、それが人間であろうと犬であろうと、親と思いエサをもらって、育ててもらうために頼りにします。
やがてひな鳥は、巣立ちをする頃になると、親鳥からエサの取り方を学びます。
この「学ぶ」という言葉は、「ま ね ぶ」とも読むそうです。
これは、元々他人から何かを学ぶときは、その人の真似をすることから始まるという意味に由来しているそうです。
これは人間社会でも同じことで、どこの家庭・学校・地域・道場にもあてはまることではないでしょうか。子供は、大人である、親、先生、館長の『表情・発する言葉・人と接する時の態度』など、全てのことを自然と観察し、真似して「学び」の対象になっているはずです。
表情の暗い大人が常にそばにいれば、その子供も自然と笑顔のない人間なってしまうでしょうし、常に叱ってばかり、批判ばかりをする大人がいつも近くにいれば、その子供も、人を褒めることができない、非難ばかりをする人間になってしまうと思います。
逆に、明るい笑顔を常に見せられる大人や、人を励ませられる・褒めることのできる大人がそばにいれば、その子供は表情の良い、自分に自信が持て、人を評価できる人間に育つと思います。
勿論、その子に生まれ持っての変えることのできない、性格・個性といった何かがあるのかもしれませんが、子供というひな鳥は常に、大人という親鳥を本能的に観察し、真似をし、学ぶ というのも事実です。
ならば、ちょっとでも子供に良い影響を与えられる大人になりたいものです。