日本空手道不動会

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「元気であいさつしていますか?」

(特非)日本空手道不動会 副理事長 藤田勝巳


 「オッス!お願いします!」と毎週水曜日の夜に大きな声がコミュティーセンターに響きます。 子供達の明朗で笑顔のあいさつを受ける度にこの地域に躾と態度教育を広め始めた事が正しかったと喜びを感じています。


 最近はあいさつもできない・クツも揃えない・何事に対してもヤル気のない子供が増えているとマスコミを通じて伝わってきています。この地域も例外ではなく交通安全と防犯の当番に立たれている父兄の皆さんに対しても下を向いたままで黙って通学する子供達が多数いることをよく耳にします。地域の皆様に対して感謝の気持ちが全く感じられない態度に腹立たしさを感じ家庭での躾教育の無さに呆れてしまいます。

 ですが、子供は社会の鏡です。私達大人も隣近所の人にさえ知らないふりの常識のなさはどうでしょうか?加えて他人の迷惑を考えずにわがまま勝手な利己主義や損得勘定だけに囚われて目先の利益にばかり走る拝金主義の影響も大きいのではないでしょうか?しかしそんな中にあっても練習にきている子供達は前記のとおり元気でいい顔をしています。

 それは、不動会空手道の指針である声出せ!汗出せ!笑顔出せ!の3出せ運動に胸張れ!を付け加えた耳にたこ作戦とスピーチやラジオ体操の対面動作等を利用した人前にでるための練習をコツコツと指導してきた成果が表れてきているからです。子供達のピシッとした姿勢での礼と大きな声でのあいさつは見ていても素晴らしいものがあります。練習中は私の大きな声での叱咤で子供達もドン引きなのですが、集合前後や厳しい組手の間の水分補給時はもう五月蝿(うるさ)いくらいに元気な声が飛交っていますので、やはりメリハリは大切なことだと思います。

「苦しいときに苦しい顔は誰でも出来る、苦しいときほど笑顔出せ!」私が自衛官だったときに教官から頂いた一番心に響いた言葉です。

自衛官から職員になってからも周りの人に不快感を与えぬよう今もその言葉を守っているつもりです。自衛隊に入隊する新隊員の助教として数多くの隊員を指導してきましたが今は立場も違いますし大人相手ではありませんのでどれだけの事が子供達に伝わるかは分かりませんが一生懸命さを忘れず汗をいっぱいかきながら指導をつづけて行きたいと考えています。

 ですが、ありきたりのように私の所に練習に来てくださいとは言いません。どうか皆様のご家庭からこの学区の子供達全員が笑顔であいさつのできるように躾てもらいたいものです。道場訓には我々は礼節を重んじ!長上を敬し!謙譲の美徳を忘れざる事!とあります。この教えを胸に私も微力ながらこの地区が笑顔溢れるそして大きな声でのあいさつが交わされる爽やかな地域にすることに協力します。