日本空手道不動会

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空手が好き!不動会が好き!

(特非)日本空手道不動会 副理事長 藤田勝巳


 私は今、宗家直系の館長として又、副理事長という重責の肩書きを頂いて不動会に所属しています。選手としては一流になることは出来ませんでしたが、最近では広報部の一員としての活動に燃え、選手権大会では審判団の一員として譲れない場面では厳しく注意し、精一杯の声を出し、体中から汗を流し、精進されてきた選手の皆さんに失礼のないよう心掛け、キビキビとした節度ある動きをするようにも燃えています。また日々の練習では、躾を中心とする態度教育に重点をおいて指導をしています。勤務環境等いろんな障害はありますが、不動会を好きな気持ちは一流でありたいと日々願っています。


 私の感じる不動会の魅力は、特に宗家をはじめ、会長、先輩館長の度量が大きいことです。社会人から初めて、しかも他流出身の外様や譜代のような私にも、分け隔てなく平等に、否それ以上に愛を頂いているのを感じます。それに不動会は長い歴史や伝統があるにも拘わらず形式や慣例に流されず自浄作用し、悪しき習慣は排除し良きものを取り入れ絶えず前進する姿があることなどです。

 私は幼少のころから空手に興味があり習いたくてしかたありませんでした。しかし、田舎で生まれ育ち、貧しい暮らしの中で贅沢なことは就職するまで味わった憶えもなく、お年玉やクリスマスプレゼントなどは勿論見たこともありません。今でも鮮明に記憶にあるのが、夏休みの宿題の絵を、旅行に行ってもいないのに図鑑で見た写真をバックに想像で描いたら、絵が上手すぎて県知事賞を貰ってしまい、絵を褒められた嬉しさと、嘘を描いた恥ずかしさで複雑な心境になったことです。そんなこんなの成長過程を歩んできたものですから、習い事などは当然無理であり、学校にも空手部が存在せず、空手を習う夢はあきらめていました。

 やがて社会人になり空手を習ったのですが、想像とは違い誇大妄想の自派最強説や拝金主義など、柔道部時代のほうがましなくらいの、技術や体力だけの空手であり、空手道ではないお寒い道場にしか出会えず呆れ果てていました。そんな日々の中で、不動会の存在を知り興味を持ち、見学に行ったのが幅岸館長との出会いでした。館長の一生懸命に不動会活動に貢献する姿にまだ見ぬ宗家・会長を感じ、不動会とは素晴らしい団体であることを段々と理解してきました。練習生としては黒帯になったのですが、何かをやりたい!やり遂げたい!の気持ちと、昔から正義感が強くあり、技士として免許や資格はあっても、球技など全くしない私は、趣味がパソコンだけでは寂しいと考えるようになり、常識と躾を広めたい、子供たちのキラキラした瞳を守りたいと考え指導者になる道を選びました。そして年月が流れ今にいたります。しかし指導者としてはまだまだ白帯ですし、日々勉強の毎日です。私には好きな言葉があります。それは忠誠です。「真心を尽くして仕えること、忠実で正直な心」という意味です。

 これからも私は、この不動会との出会いによって見つけた、人の為、社会の為に自分を活かせる道、 「空手道」に自らの忠誠を誓います。