日本空手道不動会

title
不動会空手道に助けられたこと

(特非)日本空手道不動会 副理事長 安田英之


みなさんは、不動会空手道を続けてきて今までに『徳』をしたと思ったことはありませんか?私はこんな経験をしました。


 以前に職場でお世話になった上司にこんな人がいました。頭はパンチパーマ、声も大きくて歩き方も肩で風を切るいかにもコワモテという風貌。また現場上がりのたたき上げで部長になった人で歯に衣を着せぬ意見で社内は元より取引先からも一目置かれる存在でした。よく朝礼では厳しい言葉でこんなことを言いました。「あいさつの声が小さいぞ!」とか「服装がだらしない奴がおるな」「作業場が汚いぞ」「道具は大切にしろ!」と仕事も厳しい人ですが、私たち不動会が力を入れている《態度教育》にもうるさい人でした。私は入社当時からその部長にずいぶん可愛がってもらいました。「おまえは他の奴と違う」とか「おまえは怒る必要がない」と言われて部長の下にいた三年程の間一度も叱られたり注意されたことはありませんでした。そしてなにより会社に採用される際に、社長に「あの空手マン採用しょう」と進めてくれたのは面接してくれた部長だと聞きました。そんな時「不動会で『徳』をした・・・。宗家に助けられた・・・。」と強く思いました。

あえて『得』ではなく『徳』と書いたのは、このような経験は物やお金を得たわけではありませんが、人として評価されたことが自分の自信につながったからです。この感謝の気持をぜひ指導者としてのこれからに活かしていきたいとおもいます。みなさんも知らないうちに不動会で『徳』をしているかもしれませんよ!