豊田市大林小 六年四組 佐藤 楓(かえで)【豊田南支部】
わたしは、あいさつが大好きです。なぜかというと、あいさつをすると元気になるからです。そして、また、あいさつが返ってくると、ずっと元気になることができるからです。
あいさつは、身近にたくさんあふれていますが、人の心を温かくするパワーがあります。わたしは、そのパワーで元気をもらうことが多いです。それに、あいさつは、人と人の心をつなぐ力があります。特に、わたしは、引っこしをしたときに強く感じました。
一年前。引っこしたばかりのわたしは友達が一人もいませんでした。そのときは、とてもさびしくて、不安でした。でも、あいさつは、人と人との心をつなぐ力があると思って、社宅の人にあいさつをするようにしました。そうしているうちに、社宅にもなれてきました。そして、あいさつを続けていたら、ある日、一人の男の子が、
「きのう、テレビ見た?」
と、声をかけてくれました。そのとき、とってもうれしい気持ちになりました。もしかしたら、あいさつがきっかけとなって、友達になれたのかなと思いました。
また、社宅では、外国から来られた人がたくさんいます。わたしのクラスでも、ブラジルから来た友達がいます。それで、わたしの担任の先生は時々、
「言葉が通じなくても、行動や表情で伝えられるから積極的に接してみましょう。」みたいなことをわたしたちに話します。本当かなと思ったけれど、外国の人に、頭を下げたり、思いきって日本語であいさつをしたり、行動にうつしてみました。
そうしたら、初めて会った人だったけれどにっこりとほほえみ、頭を下げてくれました。わたしは、そのとき、言葉が通じなくても、あいさつをすると何となく心が通じ合うことがわかりました。そして、何よりも、その人の笑顔のあいさつが、すごくうれしかったです。だからわたしも、あいさつをしたり、人に話しかけたりするとき、笑顔を心がけたいです。
ところで、二年前のわたしは、あいさつを全然していませんでした。そんなわたしが、なぜ、あいさつをするようになったのか、ふりかえってみたら、二つほど思いあたることがありました。
一つ目は、五年生のときのこと。クラスで時々、あいさつの練習をしました。練習のとき、口の開け方や声の大きさに注意しました。日ごろは、声の小さいわたしですが、その時は、特別に気合いを入れて、大きな声を出しました。そうしたら、先生や友達が
「オッケー。」
と言ってくれました。その時、とってもうれしくて、大きな声を出すと気持ちいいことがわかりました。はずかしがらずに、思いきり声を出すとすっきりすることも知りました。
二つ目は、空手を習い始めたことだと思います。館長はよく、わたしたちが社会に出てから必要なことなどを話してくださいます。
ある日、わたしたちに、
「なぜ、あいさつをするんだ。」
と、質問をしました。館長は、わたしたちの考えを全部聞いた後、
「会社に勤めたとき必要な、信らいをなくさないためだ。信らいをなくせば、仕事をもらうことができない。その信らいを保つために、にっこりしながらあいさつをする。この基本ができなければ、社会に出てから困る。」
と、教えてくださいました。わたしは、大人になってからも、会社に入って働くようになってからも、あいさつが大切なことがわかりました。
また、こんなことも話してくださいました。
「あいさつを毎日していれば、しだいにことばが出る。あいさつをしていれば、話がうまくなる。」 館長の言った通り、わたしもあいさつを続けていたら、友達と話す機会がふえて、話が上手になった気がします。そして、学校に来るのが楽しくなってきました。
あいさつは、人の心と心を通わせることができます。友達をたくさんつくりたいので、あいさつをいっぱいしていきたいと思います。また、あいさつをかわすことで、自分の心だけでなく、周りの人の心も明るくすることができます。
明るい社会になるように、今まで以上に自分から進んであいさつをしていきたいです。特に『おはようございます。』と明るい声で友達だけでなく、地域の人にもたくさんして、気持ちのよい一日のスタートにしたいです。